頑張れと言われて激怒

 上の記事で思いっきり、声優さんに向って「頑張った」と使っているおれがこの話をしたら気を悪くするんじゃないかと思うけど、実際のところ悪意なんて何もないし尊敬すらしているとしっかり書いておくとしよう。


 すなわち朝青龍の暴力事件の発端の話だ。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/sumo/353902/

 前略

 この際、男性が「横綱、頑張ってください」と声を掛けると、泥酔していたといわれる朝青龍は「オレに頑張れとは何だ!!」と怒りだし、男性を自分の車に乗せたという。男性はクラブ近くの路上で車を降り、交通事故処理中の同署員に「車内で殴られた」と訴えた。

 中略

これまで、トラブルの原因は明らかにされておらず、横綱の暴行問題がこうしたたわいのない一言が発端だったとすれば、まさに常軌を逸した行動といえる。

 この記事の書き方から考えて、「頑張ってください」と言われて激怒した朝青龍を異常者扱いしているわけですが、ところがところがむしろ朝青龍スゲーというべきところだったりします。
 すなわち、朝青龍、日本語よくわかってるんだなーと。


 そもそも、目上の人が目下の人に激励をする言葉が「がんばれ」なのであって、その知識があるとタイミングによっては不快感を与える言葉だということなのです。


 で、これはもちろん日本人の間では気にしない場合が多いようです。ましてスポーツ選手に対して「がんばれー」なんていうことはごく日常の言葉であって問題になるなんて認識はなかったのでしょう。でも会社の上司部下の関係では別です。目下からの適切な言葉は「お疲れ出ません様に」だそうですが・・・使ったことがねぇ(ぉ


 むしろなんでそのマニアックな日本語の使い方を朝青龍が知っていたのか、と勘繰りたくなるわけですが、もしも朝青龍日本語学校に行ったことがあるならさもありなんと言えるのかもしれません。
 実は日本語学校の日本語は、なんというんでしょうか、無菌室で保存された日本語を学べる稀有な場所で、俺のような知性の低い奴らのいい加減な日本語は扱っていないのです。
 上記の「がんばれ」「お疲れ出ません様に」も厳密に使い分けを習っている可能性があるのです。


 一般に「がんばれ」と応援するのが普通だとの認識はおそらく朝青龍にもあったと思いますが、酒を飲んでいたということですし、習った内容とのギャップで常々不思議不快な思いをした言葉に対して爆発した可能性はありますね。
 もちろん殴っちゃいけないのは当たり前ですが、異常者扱いするのは間違っていると思いますね。