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最近買った本と言えば、
- 作者: 井上雄彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/10/29
- メディア: コミック
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ものすごく先の気になる作品なのだが、年1冊かよ・・・この先10巻分ぐらいまとめて出してくれネーかな。先が気になりすぎる。
- 作者: 戸塚洋二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/10/31
- メディア: 単行本
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もちろん戸塚洋二先生の追悼の意味での購入ということもあるが、それより何よりちらっと開いて生態系に対する物理学者的な視点の羅列が目に入ったから。
長く物理学実験をやってきた者の目として、自然に対する解析の方法の視点の話はなかなかに面白かったからです。
- 作者: 立花隆
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/01/20
- メディア: 単行本
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なんというかこの人は、理学系の学問に対してものすごい憧れを持って書くので概して理学系の内容に携わる人たちへの賞賛にこそばゆくなることもしばしば。
ともすると理学系にいた者としてはうれしい反面、やや大げさな表現から気持ち悪くすら思う面もあるのだけれども、他方で日本の作家の中で理学系の内容をまともに扱ってくれる人のうちの数少ない一人なので非常に尊敬しています。
何よりも、理学系を説明する際によく使われる手法の、テーマを簡素化して「万人にわかりやすくして」受け入れやすくしよう、という一寸詭弁を弄するような説明がなく、その者をその者理解した限りを表現してくれる解説が非常にうれしい。
理学系の内容の理解というのは、万人が苦手な数式に密接に関わっています。
理学系を生業とする人は、数式を理解しない人にはその数式での説明が困難であるが故結果的に「例え」を弄した説明で煙に巻くことが万人に対しての理学的内容の説明だと思っているふしがあるのです。
立花氏の記述を読む読者の想定、これがまた絶妙であると感じます。
理学系に多少の知識がある人も、一度大学の公開セミナー辺りの内容を聞きに行ってみると良いのですが、ハッキリ言って説明は教授レベルをしてクソ!っと思うことがあります。
別に教授が間違ったことを言っているわけでもありません。
また、教授達が学生に教える内容が粗末と言うわけでもありません。
教授達が、「一般人も聞きに来ているよ」というファクターを想定しはじめた時点で、もうね、馬鹿でもわかるような内容を細かく説明して、重要な難所を素通りしはじめたりとそのセミナーを受けた意味が無くなるような行動に出たりします。
これは大学生に授業にきた専門家も往々にしてあることではありますが、「万人にわかる内容を」と思った時点でより知識のある人たちが陥りやすいミスとして『「少し手助けすれば相手もわかるかもしれない内容」を詳しく説明してしまい、本質に迫る難しい部分の説明にさしかかるや「万人には説明することは困難」と判断しダイジェスト化してしまう』のです。
他方、立花氏の記述にはそういう「無知者」にこびを売ろうとする記述が限りなく少ない。
わからないなら調べろという立場で、でもわかる限り書いてくれる。
この読者の想定がまあ自分に合っているのかもしれないですが、自分が必要とするべき知識の良い指標にさえ成ってくれます。
目の前の事物を目の前の事物の通り伝える、これが非常に難しいのですが、毎度立花隆氏の記述内容が、その裏打ちされた科学史もさることながら色眼鏡で見ることなく真っ正面から捉えようとしていることに好感を覚えますね。