子供用屋外遊具

 一週間以上前にテレビで見た内容の感想を今更書くけど、NHKで安全性・危機管理についての専門家(一応否定しておくけど外部のじゃない(ぉ)がエスカレータ、次に子どもの遊具についての話をやっていた。


 いわゆる箱型ブランコに代表される、金属製で動く遊具は近年子どもの遊び場となる場所ではほとんどが姿を消し、固定型のできるだけ「危なくない」ものになってしまっているのが現状なのだという。


 で、金属製の壊れやすいギミックがあるような代物だけかと思ったら、シーソーすらもなくなっているのが現状だそうで。
 なんともはやという感じ。


 子どもの発育過程において、このような「動く、体を使った遊具」の存在は非常に有用なものになることは否定する人は多分居ないだろう。
 子どもというのはその生誕以降、ほぼ全てが初めて見るものであり、その新鮮な感覚ゆえに恐るべき記憶力を発揮するその学習能力たるや恐るべき生命体です。
 いい刺激、楽しく遊んでしかも体力やバランス感覚などが養われる、ということから考えて、完全固定化された遊具だけでは体験し得ない動く遊具がその体に及ぼす影響は、その体に染み渡り、きっと何らかのいい影響を残すものなのです。
 刺激を受けてそれにレスポンスする、それこそが学習であって、その刺激の種類が少ないということは必然的に能力が劣ることにつながるわけで、「何でもかんでも、危険だからやらせない」というそのような考え方は人間の可能性を否定しているエゴに他ならないと自分は考えています。


 包丁で怪我をした子どもが出たから、「この包丁といふものには安全性が欠けている」という理屈によって撤去するということをすれば、どのような不利益をこうむることになるかは想像に難くないだろう。
 危険だけれども、それをさせることには意義がある、そういうことというのは世の中にたくさんあり、誰かが怪我をしたからといって、その存在そのものを消すというのは基本的にはやりすぎであることは認識したいところだと思います。


 ただ、箱型ブランコその他の事故についてはそう簡単ではないので、上記のように書いたからといって「2、3人怪我したからって撤去はやりすぎ」とか短絡をするつもりもありません。
 そもそも、公園にあるそのような動くギミックがある遊具、こと箱形ブランコくらいの仕組みのある遊具は点検することが必要であるし、何年も野ざらしがデフォなので不具合の確認は絶対に必要なものです。
 それを怠って、よしんばそれが原因となる事故ならば責任問題は逃れられないでしょうね。
 回転遊具の変なところに穴が開いていて、そこに指を入れて遊んでいたら指が千切れた、とかいう事件があったと思いますが、それは管理者責任は出てくるのだろうと思いました。
 が、この管理者責任に問題が出ているのですが、それは少し後回しにして・・・もう少し遊具の話をしましょう。


 自分が子供の頃はもちろん箱形ブランコはありましたしそれで遊んでいました。
 付近の公園という公園を網羅しておいて、そこにはどんなものがある、あそこにはアレがあるという学習をしていて、暇だったらみんなでその公園で、時に遊具を使って遊んでいました。
 箱形ブランコは中に座って揺するほか、背もたれの部分に足を置きてっぺんの主軸に捕まって足で漕ぐ乗り方なんかもしました。
 子供心にですが、あのぎしぎしと動くギミックが、蒸気機関車の車輪のレシプロの主軸?のように見えて非常に面白かったです。
 しかし反面、普通のブランコとは違って極端にゆすると腕とか指を挟みかねない機構があることは認識していて、その程度の危機回避はしていたと思うので、その後箱形ブランコが問題になったときには、「ああ、あれか、まあしょうがないかな」って認識でした。
 球状の回転遊具もありましたねぇ。でもあの近くに木とかあったらだめだね。
 そもそもガキの頃は、いわゆるリスク計算が出来ません。
 メンツとかプライド、そんなんであっさり命を賭けるので今思えば結構危ないこともしたもんだと思いました。
 回転モノならどれだけ速く回せるか、その速く回したモノから飛び降りられるか、箱形ブランコだって、上記の足漕ぎの時点で正規のやり方を無視しているわけですから、やれ飛び降りるだの飛び乗るだのってのは普通のことでした。
 普通のブランコを立ち漕ぎで強振させ一度座って飛び降りてどこまで飛ぶか、なんて試したことなんてありますよね。


 問題はその使い方ですよね。「決められた使い方をする限り怪我をしない」というのが大前提で、それ以外の使い方をしたらリスクが存在する、なんていうのは全ての道具について言えることです。
 それは子供向け遊具も同じ。
 子供故に調子に乗って多少危険な遊び方をする→エスカレートする、というのはいくらでも有り得ることですが、幸いながら自分の仲間内ではエスカレートしても命、もしくは体の一部を失った者も出ませんでした。
 個人的に考えて、子供の頃最も危なかったのは猫のウンコが存在する砂場で遊んでいたことと、マンションの安全地帯(ベランダ真下の落下物よけの緩衝地域)で遊んでいたことの方が後々考えて危なかったと思っていますが。


 で、管理者責任の話ですが・・・
 ジェットコースターで人一人が死んで結果としてその遊園地が閉園に至るぐらい既に被害者に対する援護は大きいのですが・・・
 被害に遭われた人にとっては、その代償を求めることも普通だと思うのですが、最近極端に成りすぎて怖すぎの状態です。
 訴訟社会に突入って奴ですが、コレじゃあ萎縮するのは仕方ないのだけど、それは子供の発育に必ずしも良くないと言うことなのです・・・


 途中書きだけどまずはここまで