仕事中だった気がするが気にしない

 いやあ、【第59期王将戦七番勝負】羽生善治王将−挑戦者:久保利明棋王、第3局。
http://mainichi.jp/enta/shougi/etc/kifu/100210.html
 キターーーー!!
 と叫んでしまった。


 2ch王将戦スレの勢いが70000越え、一時的に2ch全板でトップに躍り出る勢いになった!!といえばどのぐらい興奮する内容だったかわかるだろう。
 実況でこれほどの興奮を味わえるとは、まあ、思わなかったというか、実は1局目もそのタイミングがあったけど参加できなかったうさがこれで晴らせたというか。
 しかし興奮の度合いは間違いなく今回のほうが上だっただろう。
第59期王将戦 Part21
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bgame/1265881704/
第59期王将戦 Part22
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bgame/1265882401/

 それまで羽生の不利な状況が続いており、そこまでも細かいところで羽生が怪しい手をさしあれあれ〜、ってな状況が続いていたが、その中でも第一弾キター━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!の事件はまず128手目でした。
 その、絶叫にも等しいその叫びが起きるフラグ立ては、一番最初のurlで棋譜再現をして解説を読んでみるとわかりますが、その前まで解説者深浦王位が久保有利、久保有利を繰り返し、「奨励会三段以上ならすぐ寄る(勝てる)」の宣言、さらにこの手の直前に至ってはこれで「必至」(受けが利かない状態、その後後手が勝つには相手に王手を続けるしかない状態)がかけられて羽生の負けがほぼ決定の宣言を出されました。
 素人目にも確かに羽生必敗の局面が続いていて、プロが見ても一目「必至」だったのですが、この128手目で「必至」ではなかったことがわかります。
 まさに「!!!!!」でした。
 もちろん、詰めろ(必至と見まごう)が逃れられただけで羽生不利は変わりません。


 しかし、その後の131手目5五角!!
 これぞキター━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!だった。
 すぐに添えられる解説深浦王位の「この角が抜かれる!!(タダでとられる)」宣言があり、2chコンピュータ軍団もこの手によってコンピュータ将棋の評価が先手大優勢から後手優勢に変わった!!などの報告が続き、続いて「久保が席を立った」との記述!!
 有名なところでは確か塚田泰明九段(現在)vs田丸昇八段(現在)で塚田スペシャルモードで短手数で勝負がついた将棋がありましたが、あの時に田丸が大悪手をさした直後、それを見た塚田がさっと席を立つ、という場面があったはずです。大内九段との対戦での中原さんが席を立ったシーンもあったと思いますね。
 対戦中相手が大悪手をした時に噴き出したりののしったりするのは大変マナーの悪いことなので、将棋界ではそういう時にはすぐ席を立ってトイレに行くというのが定跡となっています。「月下の棋士」などの漫画でも再現されるシーンですが、まさにそのシーンが再現されたわけです。
 この場合は、指した側が席を立っているので指した久保が大失着を犯したことを落ち着かせるために場を離れたかのようにか書かれているわけです。
 ハッキリ言いましょう、大逆転が演出されたのです。


 羽生マジック、久保大丈夫か、終盤はファンタジスタだったのか。
 

 だが、久保にも羽生にもまだ10分以上の時間があった。
 事件は確かに起きたらしいが、それで優勢が変わったわけではなかった。興奮をさせる展開だったが、ファンタ一発では逆転はなかったようだ。
 最後の終わり方もあまりにも奈落に落ちるような終わり方。


 いっきに盛り上がり、急転直下で終幕を迎えた。その余韻・・・よかったなー。
 なんかすごくいろいろなものを見ることができたわー。


 その後の感想戦によると、久保の方も5五角が素抜かれる筋(ただで取られる筋)はわかっていてむしろ6四角の場合の8八飛から87の歩を消されることを警戒したのだとか。
 羽生も結局その角の素抜きに気がつきながらもそれでは勝てないことを読んだ上で別の手を指していました。
 どこまで読んでるんだかねぇ。プロ棋士恐るべしと言えるでしょう。


 しかし、これどのぐらいの棋力があると楽しめるんだろうか。
 自分は素人でも楽しめるような記述を心がけるつもりだけれども(自分ももちろん素人だけど)、ヒカルの碁が楽しめるならこの将棋観戦は2chのコメントを眺めながらやることでものすごく楽しめるものではなかろうか。
 もっとひろがるといいなぁ。


 しかし、羽生は負け将棋も花があるねぇ。
 深浦解説も断定が多くてその展開のままだと面白くないかもしれないが、逆転模様になると面白くなるねぇ。


 さて、今回のおさらいです。

  • 検討を打ち切った先でも事件は起こる
  • 羽生の指す手は常に羽生マジックかと思われる
  • 鈴木三段は未来の羽生か
  • やはりファンタジスタは藤井がよく似合う
  • 振り飛車での戦いでも振り飛車側は久保のことである
  • 深浦王位は伝説のフィッシャーマン